どうも節約・投資担当の「つみたてにいさん(@tsumitate_nisan)」です((“Q(・ω・*)
ブログに遊びにきていただきありがとうございます。
全世界株式と全米株式の投資信託をこつこつ積み立てつつ、2020年より「高配当・優待・増配株」を中心に日本株のポートフォリオを組んでいます。
さて、今回のトピックについてですが、まだ損保3人衆の決算は出揃っていませんが、私は本能型の投資家(←)なので一足先に今回の決算シーズンを通して直感的に感じたことをつらつらと書き残しておきたいと思います((“Q(・ω・*)♪
良かった点
さてまずは良かったなーと感じたことからつらつらと。
増配!増配!自社株買い!
さて早速、海馬社長の「粉砕!玉砕!大喝采!」みたいになりましたが、そういう事です(どういう事!?)
「わけがわからないよ」と「キュゥべえ」ばりに突っ込みを受けそうなので、解説すると今までも株主還元強化の潮流を少しずつ感じる決算でしたが、今回は特にその傾向が強いなーと回転ずしのように目の前を流れてゆく決算を見てそのように感じました。
業績が良い場合だけでなく、業績が減益見通しでも積極的に「増配」、「自社株買い」を発表する企業が多く、特にインフレによって給与所得が思うように上昇しない一方で配当は保有するだけで増えてゆく傾向にある現在の日本株市場は株主還元強化によって投資家冥利に尽きる環境になっているなと感じますね。
因みに本題から外れますが「粉砕!玉砕!大喝采!」のセリフで有名な「海馬瀬人」と言う名は「瀬戸際(暴落)こそ、買い場」という投資家の本懐をひょっとしたら名前に込められているのではないかと最近は思っています。(←絶対違うと思うけど(笑))
配当性向引き上げによる増配
次に感じたこととして配当性向引き上げによる増配が目立つなーという点です。
例えば「上組」は従来から連続増配銘柄であり従来の配当性向30%程度、個人的な理想利回りは3.25%程度に置いていました。今回も恐らく「10円」程増配してくれるのではと思っていたのですが、決算を開けてみれば一気に配当性向を70%以上にしたことで「85円」の大幅な増配となり、配当利回りは一気に5%を超えました。社名も「神組」に見えましたねぇ。
このように配当性向を引き上げることで一気に高配当化する株が今回の決算で急増したイメージです。発表前から保有している銘柄がそうなった場合は、種が一気に芽吹き花開いたようなものなのでその恩恵の大きさは計り知れないでしょう。
累進配当、DOE…まるで株主還元のバーゲンセールだな!
さてこのセリフも元ネタありなのですが(笑)、ここ数年で累進配当、DOEなど安心感のある配当還元を発表する会社が増えてきた印象ですね。
例えば保有する百貨店銘柄の中で一番減配を懸念していた「三越伊勢丹HD」もW増配を発表した上で2030年まで累進配当を掲げてくれました。また先行き不透明で苦戦しているホンダもDOE3%を新たに掲げることで意地の増配を発表しています。他にも自動車関連銘柄は先行き不透明で厳しい状況ながらもTSテックは目標通りDOEを3.5%に引き上げ意地の増配、ユニプレスもDOE2%で配当据え置きを発表しています。(どちらも配当性向は100%を超過)
従来はもっと業績に連動して増減配していた印象でしたが、ここ数年でこれらの配当方針を発表してくれる企業が急増したイメージです。この点は長期で配当投資を行う個人投資家としてはこの上なくありがたい環境が整いつつある状況であり「絶対」ではないにしろ、これらの還元方針は配当投資を行う上での「保険」として一定程度、安心感を持てるものだなと感じています。
今後の懸念点
さてお祭り下がりで浮かれる一方で冷静な心に広がるざわつき。お待ちかね(?)今後の懸念点についてです。
消えてゆく割安放置銘柄
さて今までの日本株市場は割安放置銘柄という名の宝箱があちらこちらに潜むダンジョンのようなイメージでした。しっかり指標などを使って探索すれば伸びしろのある宝箱(銘柄)を見つけることができるイメージです。しかしながらそう言った割安放置銘柄が大幅な株主還元を発表することでスポットが当たり採掘されはじめ、現在はその数を徐々に減らしていっている印象になってます。ダンジョンが開拓されて宝箱が少しずつ先に開けられてきているイメージですね。
勿論、配当投資なのでキャピタルは二の次かもしれませんが、上昇余地のある割安な銘柄を安いうちに集める事で配当利回りも相対的に高く、また配当増の伸びしろがあり、上昇局面で含み益も増える「両取り」ができます。(基本的に売らないので「含み益」は「まぼろし~」なのですが、どうせ見るなら良い「まぼろし~」を見たいものです。)
還元方針を発表して注目度が上がる状況を例えるならドラゴンボールで潜在能力を最長老様に解放してもらったクリリンがベジータに見つかった時のようなものです。今回の例えだとクリリンが割安放置銘柄でベジータが市場ですよ。
注目が集まる事で適正株価から時には一気に割高となってしまい手を出せなくなってしまう。そういう状況が監視銘柄で起こると「ぐぬぬ」と悔しい気持ちになってしまいますね。
配当性向引き上げによる伸びしろの減少
また良かった点にも取り上げた配当性向の引き上げですがこれはいわば「劇薬」です。
今回の引き上げにより一気に配当利回りや配当額が増える一方で、注目度が上がる(見つかる)ことから見直し買いにより株価も上昇、上述した割安放置な状況ではなくなってしまいます。
個人的な配当性向のイメージは「家賃」なのですが、例えば先ほどの「上組」を例に挙げると収入の「30%程度」の家賃を払っているからこそ、まだまだ家賃を徐々に引き上げられるだけの余力と従来通りのEPSの上昇による家賃収入向上が見込めるのであって「その伸びしろに投資したい!」と思う訳ですよ。「まだまだ伸びる余地があるんだぞ、この子は!」と言う感じで(笑)
それをね、一気に「70%」まで引き上げてしまうとですよ、配当性向引き上げによる今後の伸びしろは激減してしまう訳なんですよ。FP技能士としては「実は最近、収入の7割を家賃に払うことにしたんですよー。」なんて相談に来られるとその方の将来が心配になっちゃうじゃないですか。つまりこの伸びしろ(配当性向が低い)があれば収入(EPS)が少し下がっても、配当性向を引き上げて増配するという選択肢があるのですが、既に配当性向が高い状態でEPSが下がることになれば連続増配の増配率も大きく下がってしまう懸念が生じてしまうということですね。
つまり資産形成期において現在の動きは伸びしろのある種を自身の箱庭(PF)に植える前より先に、お小遣いが溜まったら買おう!と思っていた種が芽吹いてしまい「今までより高い金額を払わないと買えない上に今後の伸びしろも少なくなってしまった」状況になりつつあるという事です。(種だけにこれは困ったね🌱←)
勿論、投資に焦りは禁物ですし、2023年以降、自身はこの「伸びしろ」のある銘柄を芽吹く前にどれだけ多く自身の庭に植えられるかと言う意識を持ってできる範囲で植え続けてきたので、余力に限りがある以上これはどうしようもないことなのですが、監視銘柄で大幅還元が発表されると何とも言えない悔しい気持ちになるのは「自分も人間臭いなー」と思ったりするところですね。乗ろうと思っていた電車が目の前で出発しちゃうみたいな気持ちです(笑)
加速する自社株買い
また今回の決算は増配とセットで自社株買いを発表する会社も多く、その規模も従来とは比べ物にならない規模になってきています。従来であれば2~3%でも還元としては中々インパクト大きいなーと思っていたのですが、今回の本決算では5%や10%超の自社株買いもちらほら発表されていました。…まるで自社株買いのバーゲンセー(ry
自社株買いが進むと市場の株式は煮詰まり数を減らしていく事になります。
保有する会社の自社株買いのニュースはEPSの向上と株価上昇要因になるので、勿論グッドニュースです。しかしながらまだまだ買えていない銘柄で発表された場合は市場で販売されている株式の販売数が減り、株価上昇により今までより高く仕入れなくてはならない状況となってします。
簡単に言うと椅子取りゲームの椅子が減る=倍率が上がっちゃうみたいなイメージですかね。まだまだ株式を買い増していきたい資産形成期においてこの状況はいささか困るなーとも思います。ぐぬぬ…second season.
日本株ショーテッジ時代の幕開けを予感させる
さて、懸念点としてここまで割安放置されている銘柄が配当性向を引き上げたり、大幅な増配を行ったり、大規模な自社株買いを行ったりすることでその株式の注目度と株価は上がり、その一方で株式の伸びしろや株式自体が減少してしまっているというお話をしてきました。
ここで思い出すのは清原達郎氏の著書「我が投資術」に書かれていた「日本株ショーテッジ時代の到来」と言う言葉です。ビタミン不足ならぬ株不足というやつです。
著書では「内需株・外需株の経営統合が進み、寡占度が上昇、その結果、利益率は向上。自社株買いと増配が続く。日本株は機関投資家、個人投資家、一般家庭の中核的な資産となり、『日本株ショーテッジ時代』が到来する。」と書かれていました。
内需株・外需株の経営統合が進むことも感じていますが、それと併せて現在は「東証の大号令」によりリーマンショックの反省から着実に蓄えられていた内部留保という富の金庫が今まさに解放されることで配当性向引き上げられ、自社株買いは加速し、増配が積極的に行われつつある今回の本決算シーズンでの日本株の動きを見ていると「これは想定より早く『日本株ショーテッジ時代』が来そうだぞ…」という危機感を感じています。
私はまだまだ株不足なので想定より早く『日本株ショーテッジ時代』が来るのは非常に困る事態です。
そのためこれまで還元の扉が開く前に「配当性向が比較的低く、低PBRで自己資本比率の高い財務鉄壁な銘柄をどれだけ多くPFという箱庭に植えられるか」ということをできる限り続けてきましたが、まだまだ保有できていない監視銘柄の中から還元の扉が開かれ急速に芽吹き始めている今の状況にやや焦りも感じています。
ただ将来、お金になるべく困らないように資産形成をしている資産形成期真っ只中の私の余力は常に市場にある程度全力投球の状況であり、株主還元の芽が芽吹く前に仕入れられる銘柄の数に限りがあるというのは仕方ないことでもあります。我慢せずに目いっぱい買える状況という事はそれはもう既にお金持ちなのではと言う矛盾的な感じですね。
しかしながら多分この流れは今後も続いて、配当性向が一定程度高止まりすることで大幅な増配と言うのは今後少なくなっていく、また急激に配当利回りが上がったことで注目度と株価も急騰し割安な銘柄は減少する、更には自社株買いによって市場の発行株数も減ってゆく、最終的には全体的に利回りもある程度の落ち着いて市場の伸びしろが以前より少ない状況での「椅子取りゲーム」になってしまうと思われます。
この想定されるやや厳しい未来と向き合いながら今できることを改めて考えてみると、やっぱりこれまで通りできる範囲で引き続き「割安で優良な株を買い続けること」、「まだ還元の伸びしろのある銘柄があれば積極的に集めていくこと」なんじゃないかなーと思います。
だって一気に余力が増える訳でもないですからね。引き続きできることできる範囲でという感じです。
無理せずできることを続けることが肝要ながら、現在足元で進みつつある今の確変的な変革の状況を再認識しながらまだ見ぬ伸びしろを探しつつ投資を継続していきたいと思います。
まとめ
ということで今回は本決算シーズンを通して感じたことをつらつらと書いてみました。まとめると以下のような感じです。
【良かった点】
・増配!増配!自社株買い!
・配当性向引き上げによる増配
・累進配当、DOE…まるで株主還元のバーゲンセールだな
【今後の懸念点】
・消えてゆく割安放置銘柄
・配当性向引き上げによる伸びしろの減少
・加速する自社株買い
・日本株ショーテッジ時代の幕開けを予感させる
みなさまは今回の本決算シーズンをどのように感じましたか?投資に正解はないので自分なりに考えて納得できる水準や判断基準で資産を育てていきたいですね🌱
今回は本決算シーズンを通して感じたことをつらつらと書いてみましたが、今回の記事が日本株への投資をする方にとって何かのきっかけや一助となれば嬉しいです。
以上、今回は「今回の決算シーズンを通して感じたこと」という記事でした。みなさまの「投資」の参考になれば幸いです。