どうも節約・投資担当の「つみたてにいさん」です。
投資信託だけではなく、個別株投資にも興味があるけど、株式投資における独特の用語(個人的に「株語」と名付けます。)がわからないという人は一定数おられるかと思います。
株を知るためには「株語」の習得が不可欠!!ということで分かりやすく用語を解説することを目的とした「株語講座」の第3回として「PBR」を紹介してみたいと思います。
「PBR」とは何か?
「PBR」とは「Price Book-value Ratio」(株価純資産倍率)の略で、株価が「1株当たり純資産」の何倍で買われているかを見る指標です。つまり1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを見るものであり「割安」か「割高」を見る指標になります。
「PER」が「現在の株価が1株当たり純利益(EPS)の何倍の値段がつけられているか」を見る投資の尺度でした。
「PER」については第2回【株語入門】「PER」についてにて説明したので割愛します。「PER」を確認したい場合は以下の記事を参考に見てもらえると幸いです。
話を戻すと「PBR」は「現在の株価が1株当たりの企業の純資産の何倍の値段がつけられているか」を見る投資の尺度になります。つまり会社が持っている純資産から株価を判断するものさしが「PBR」です。
「PBR」を見ることでその株が「割安」か「割高」かを判断することができます。
「PBR」で何がわかるの?
「PBR」で何がわかるかというと、現在の株価が企業の解散価値に対して「割高」か「割安」かを判断する目安として利用されます。
そのため「PBR」の数値が1倍より低いと「割安」、「PBR」の数値が1倍より高いと「割高」と判断されます。
「割安」か「割高」かを判断するためには基準が必要です。
「PER」と異なり「PBR」=企業の解散価値のため、等倍(1倍)の基準が存在します。つまり「PBR」が1倍を下回っている場合は「割安」、1倍を上回っている場合は「割高」となります。
例えば「1株あたりの純資産が500円の会社の株」を「1株あたり500円」で購入できる場合は「PBR1倍」になります。株価が高騰し、「1株あたりの純資産が500円の会社の株」が「1株あたり1000円」の価格になった場合は「PBR2倍」になります。逆に株価が下落し「1株あたりの純資産が500円の会社の株値」が「1株あたり250円」になっている場合は「PBR0.5倍」になります。
「PBR」に関しては「PBR1倍=適正な企業の解散価値」という基準があるため、基本的に本来の株価より「割安な株(バリュー株)」を探すものさしになります。
逆にグロース株を判断する指標としてはあまり参考にならないので、グロース株が好きな投資家に関しては「PBR」はあまり縁のない用語になるかもしれません。
「銀行株」に代表されるように業種(セクター)全体の「PBR」が低い可能性もあるので、自分が購入する銘柄の「PBR」が同業種間で相対的にみて「割安」なのか否かを比較検討するようにしましょう。
「PBR」の算出方法
「PBR」の算出方法は以下の計算式で求めることができます。
PBR=株価÷1株あたりの純資産
具体例を交えて実際に「PBR」を算出してみましょう。
株価 | 725.7円 |
1株あたりの純資産 | 1308.12円 |
725.7円÷1308.12円=0.55倍
上記計算式に当てはめて計算すると、上記の銘柄のPBRは0.55倍ということがわかりました。ちなみに今回の具体例で取り上げた銘柄は【三菱UFJフィナンシャルグループ】でした。
まとめ
以下が「PBR」のまとめです。
- 「PBR」は割高か割安かを判断する目安
- 「PBR1倍」=1株あたりの企業の解散価値
- 同業種間や経営内容の似ている企業間で比較する
- バリュー株の参考になるがグロース株の参考にはならない
「PER」と「PBR」は名前は似ていますが、別物なので混ざらないように注意しましょう。
以上、今回は【株語入門】「PBR」についてという内容でした。少しでもみなさまの参考になれば幸いです。