どうも節約・投資担当の「つみたてにいさん」です。
今回は投資信託の「長期つみたて」でよく登場するキーワード「複利効果」について「複利効果とバウムクーヘン」という突飛なトピックでゆるくわかりやすく書いていきたいと思います。今回は「バウムクーヘン」だけにかなりふんわりとした生地ならぬ記事なので「バウムクーヘン」でも食べながら楽しんでいただけるとと幸いです。笑
なお、すでに「複利効果」について詳しい方ならタイトルで察してもらえるかもしれません。
「バウムクーヘン」とは
それでは「バウムクーヘン」について説明します。笑
「いやいやいや、それはさすがに知ってるわーww」っていう人はお菓子のイメージが思い浮かべられれば前提知識としては十分なためスキップしてください。笑
一応「バウムクーヘン」は今回の話の軸になるキーワードなので書いておきます。
バウムクーヘンは、中心にドーナツ状の穴があり断面に樹木の年輪のような同心円状の模様が浮き出たドイツのケーキである。
芯になる棒の表面に生地を少量かけてバーナーで焼くと、表面に焼き色が付いた厚さ1 – 2mmの薄い層ができる。焼けた層の上に生地をかけながら焼くことを繰り返し、薄い層を10 – 20層程度重ねて作る。焼きあがった後に芯を抜いて輪切りにすると、バーナーで炙った際に出来た焼き色と内側の白い部分が層状に表れ木の年輪のように見える。
wikipedia「バウムクーヘン」
生きていると人生で1度は見たことがあるお菓子だとは思います。
「バウムクーヘンとか人生で1回も見たことねぇわー」って方のためにイメージをつけておくと「バウムクーヘン」はこんなお菓子です。
特徴的なのはその製法です。芯になる棒の表面に生地を少量かけてバーナーで薄く焼き上げていき、それを繰り返すことでイメージ画像のお菓子が完成します。この製法は今回のトピックとして後々活きてくるので覚えておいてくださいね。
「複利効果」について
次に今回のもう一人の主人公「複利効果」についてです。
「複利効果」とは、運用で得た収益を当初の元本にプラスして再び投資することです。 これにより利益が利益を生み、利益がより大きくなっていく効果が生まれます。「長期つみたて」の場合「複利効果」の恩恵を受けることができます。
「いやいやいきなり複利効果とか言われてもわからんわ」という人もいるかもしれないので軽く説明しておきたいと思います。「複利」を説明するためには「単利」と合わせて理解しておく方が対比して考えることができるので、「単利」と「複利」について先ほどの「バウムクーヘン」に例えながら補足しておきたいと思います。笑
「単利」とは
「単利」とは元本にだけ利息が付くことを言います。
本来投資は「元本」を割ることもあるし、年利も変動するため一定ではないのですが、わかりやすいように「元本」は減らず、年利は5%、20年運用という前提で説明したいと思います。
バウムクーヘンの作り方に例えると、芯の部分(機械のやつ)が「元本」、1年運用した期間(年利)が芯1周分、芯の周りに1周分ついたバウムクーヘンの生地を「利益」とします。「単利」の場合は生地が1周分付くごとに剥がして、取れた生地の分を「利益」とします。20年運用の場合だと、この作業を20回行って取れた生地分が「利益」です。芯の大きさ(元本)を基準として利が乗るので、あくまで基準は芯の大きさ(元本)のみとなります。
この場合、手元に残るのは芯の部分「元本」生成されるのはバウムクーヘンになり損ねたうっすい輪投げのような円形の生地たち×20個が錬成されたことになります。もちろん外周も芯の部分を軸にして生み出されているため概ね同じような大きさにしかなりえません。笑
「単利」の世界があるとしたらバウムクーヘンはこんな見た目になっている事でしょう。笑
「複利」とは
次に「複利」を見てみましょう。
「複利」は元本だけではなく、増えた利息に対しても利息が付くことを言います。
バウムクーヘンの作り方に例えると、芯の部分(機械のやつ)が「元本」、1年運用した期間(年利)が芯1周分、芯の周りに1周分ついたバウムクーヘンの生地を「利益」とします。「単利」が1周毎に剥がして「利益」としていたのに対して、「複利」の場合は芯の部分に生地を残し、その上から2周(2年)、3周(3年)と生地を重ねていき、最終的に芯の部分「元本」とそこについた20周分の生地「利益」が「複利運用」した結果となります。
ここで当たり前のようで重要なこととして、バウムクーヘンをイメージしてほしいのですが、「バウムクーヘン」は外側になればなるほど外周が大きくなっているかと思います。つまり芯の部分「元本」だけでなく生地「利益」が付いた部分も「芯の部分」として、生地「利益」を重ねていくため、周数(年数)が増えれば増えるほど、生地の外周「利益」が大きくなることになります。
これを「複利効果」と言います。
つまり「バウムクーヘン」の製法こそ「複利効果」そのものであり、この製法は「長期積立」のお手本として考えることができます。今度バウムクーヘンを食べるときはこの外周の大きさは「複利のたまもの」と生地(利益)を噛み締めて食べてみてください。笑
「単利」と「複利」の差をみてみよう
それでは実際に「単利」と「複利」で「長期つみたて」を行った場合の利益の差をみてみましょう。
具体的な例をもとに表や数値にしてみると「単利」と「複利」の差や「複利効果」の大きさがわかると思うので下記表を見てみてください。
■前提条件:年利は5%、20年運用、元本は増減せず一定で1000万円とした場合
5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | |
単利運用 | 1250万円 | 1500万円 | 1750万円 | 2000万円 |
複利運用 | 1276万円 | 1629万円 | 2079万円 | 2653万円 |
「単利運用」の場合だと20年で「1000万円」増えましたが、「複利運用」だと20年で「1653万円」増えており、20年で「653万円」も差ができています。これは先ほどのバウムクーヘンでいうと、芯の部分だけでなく加えた生地の部分も芯として反映するため外周が大きくなった=利益が大きくなったということを意味します。5年では「26万円」の差だったのものが、20年だと「653万円」も利益に差が生じるというのは長期運用の大切さが数字に表れていた結果といえますね。「複利効果」の力は「バウムクーヘン」だけでなく投資の世界でも絶大です。
もちろん芯の部分「元本」を大きくした場合、その分バウムクーヘン「利益」はその分大きくなります。
なお、実際の投資では「芯の部分」(元本)が拡大・縮小したり、生地の乗り方(年利)も不均一なため多かれ少なかれアップダウンはありますが、良い商品に対する「長期つみたて」であれば20年後の結果として「元本」を守りつつ利益を増やす確率を上げることができます。
まとめ
今回は『「複利効果」とバウムクーヘン』という内容で生地ならぬ記事を書いてみました。w
「バウムクーヘン」は考え方や比喩の一つとしてとらえていただき、「複利効果」について認識してもらえたらうれしいです。もちろんもっといい比喩方法もあるでしょうし、それを自分なりに考えていただくきっかけになれば記事を書いた甲斐があります。
以上、みなさまの参考になれば幸いです。